こんにちは~、キートンです!(^-^)/
米連邦準備制度理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で下記の通り、声明文を公表しました。
予想通り、「政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げ、5.00-5.25%と」
することを発表しました。
追加利上げを示唆する文言を削除し、利上げが停止される可能性も示唆されました。
決定は全会一致。
今後に必要となる追加引き締めの程度は経済次第とした。金融システムは堅調で柔軟性があるとの見解も示されました。
あとでパウエル議長の発表内容も記載しますが、そちらはそんなにサプライズはなく、サプライズ的な要素はこの声明文にありました。
それは
「追加利上げを示唆する文言を削除」されたということです!
つまり利上げ停止路線で行きますよということを暗に明示してます。
パウエル議長もこの点はすごい変更点ですよ。と自らアピールしたほどの内容です。
ただ、利下げについては時期を明言せず、むしろ市場をいさめる形で、利下げを織り込まないようパウエル議長の口から注意したほどです。
こういった、ハト派?タカ派?ともとれるような発言でしたが、理屈上はごもっともな内容の発言だったため、市場もとまどったとおもいます。こういった揺れる米国株式市場をうけて、今週の米国主要3指数を振り返ってみたいと思います。
ダウ、ナスダック、S&P500
3指数は終値ベース、先週末比で
でした。
ダウ
FOMC前からおおきく続落してましたが200日移動平均線を下値支持線として昨日は反発し大陽線で終えることができました。これは地銀株が大きく反発したおかげで金融不安がほぼ払しょくできたとの見方で株式全般に波及効果をもたらしました。
JPモルガンチェースのジェイミーダイモン氏がいうとおり、これで一連の金融ショックは終焉を迎えたものと思われます。
つまり膿がでて、悪材料出尽くしとFOMCが無事通過といったことにより、株価が持ち直した格好となりましたね。
ナスダック
ナスダックもダウと同様に銀行株の影響を少なからずうけていたため、軟調だった指数も一気に先週の値まで戻してきました。
また、アップルの決算も事前予想よりかは悪くなく、その効果もあったと思われます。
次回の決算は8月ですので、それまでは基本堅調な動きを見せるのではないでしょうか。
S&P500
先週から若干さげましたが、50日移動平均線に支えられて底堅い動きですね。4月初旬のゴールデンクロスがやはり強いのでしょうか。前年の下げをとりもどすかのような勢いで右肩上がりです。この勢いであれば5月もまだまだいけそうですね。
ちなみに昨日発表された雇用統計ですが、失業率3.4%と驚異的な低さの数字でした。
これでFRBがまた次回利上げするのか?と思いそうになりますが、下図をご覧ください。
FRBが懸念しているのは賃金インフレ(物価上昇→賃金上昇→物価上昇・・・)でありまして。
平均時給、賃金はいま上昇トレンドというより下落トレンドになってます。
ところが、これでFRBが右往左往するかというとそうはならないと思いますので、来週のCPI(消費者物価指数)やPCE(個人消費支出)や次回の雇用統計などをにらみつつFRB高官の発言に留意して真意を見定めていきましょう。
米10年債利回り
下図をご覧ください。
この一週間で上下に動きましたが先週と変わらず3.44とほぼ横ばいです。
もうすでに200日移動平均線は横ばいです。6月に利上げがあるといっても、おそらく0.25%で調整程度の引き上げでしょうから、そこまで敏感になる必要もなくなったと思います。
今週のセクター別騰落一覧(ヒートマップ)
GAFAMの決算ですが、なんとか首の皮一枚がつながったといった結果だったと思います。
かなりヒヤヒヤされたかたもいたのではないでしょうか。
注目はイーライリリー(LLY)が+8%と急伸しまして、これはアルツハイマー病の治験薬「ドナネマブ」が承認申請の段階に入ったことによって好感されました。
個人的に痛かったのはエネルギー関連株が大きくさげました。
WTI原油も60ドル台まで大きく下げてしまい、こちらのほうがヒヤヒヤもんでした。。
要因としては、債務上限問題と銀行危機に関するものと報じられておりますが、債務上限問題は毎年でる問題?イベントのようなもので、結論、なにも気にすることはありません。
銀行危機はさきほど申し上げた通り、霧はもう晴れました。
そのおかげで昨日のWTI原油は+4%と底打ち反発となり、少しゆっくり眠れることができました。
下図をご覧下さい。1か月のセクター毎の株価指数の推移です。
現在、資本財、サービス(VIX)セクターががトップにきました。ちょっとめずらしいですね。軍事関連のレイセオン(RTX)ボーイング(BA)などです。
やっぱり目立つのがエネルギー関連の(VDE)が大きく下落しておりますが、ここからの復活に期待ですね。
VIX(恐怖指数)
下図をご覧ください。
今週は上下変動しましたが結局17.18と前回より1ポイント上昇したのみで、安定した動きで推移してます。
20以下の水準であればS&P500などの指数は堅調に上げていくのではないでしょうか。
セルインメイといいますが、もしかしたら、ホールドで全然いいかもですね。(どうせ年末上がるとおもいますし)
ドル円の状況
下図をご覧ください。
現在は134.8円近辺で、先週の136円台から少し落ち着きました。
米国の景気はそれほど悪くない、つまりまだ利上げが足らない?との観測によりちょっと上げてましたが、FOMC後急落してなんとか通常運転レベルとなりました。3つの値(値段と50,200日移動平均線)がもうほぼ一致状態で推移してますのでオン・ザ・レール状態です。
FOMC後のパウエル議長の会見
5月3日(日本時間5月4日未明)、米連邦準備理事会(FRB)は5月連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ5.00─5.25%としました。決定は全会一致。また、利上げ停止の可能性を示唆しました。
そしてパウエルFRB議長がFOMC後に行った会見の内容は以下の通りです。
- 銀行セクターの状況は広範に改善した
- 米国の銀行システムは健全で強靭だ
- FRBの焦点は引き続き二重の責務
- インフレ率を2%に戻すことに強くコミット
- 物価安定なければ持続的に力強い労働市場を維持できず
- 追加利上げ巡る決定にデータ依存のアプローチを取る
- 住宅セクターは引き続き低迷
- 労働市場は引きつづき極めて引き締まっている
- 労働市場の需給バランス改善示すいくつかの兆候が出ている
- 名目賃金の伸び緩和の兆候が出ている
- 求人は減少した
- インフレ率は目標を大きく上回っているが、物価上昇は幾分緩やかになっている
- インフレ圧力は引き続き高止まりしている
- インフレ低下に長い道のり
- 二重の責務の双方でインフレリスクに大きく配慮
- 住宅と投資を中心に政策引き締めの効果が現れている
- 制約的な金融政策の効果が十分に発揮されるには時間がかかる
- 景気が信用状況悪化による向かい風に直面する公算大きい
- 銀行セクターの緊張が状況の引き締まりにつながっている
- FRBの今後の政策は状況の展開次第
- 毎回の会合で金利を巡る決定を行う
- 必要に応じて一段の措置を講じる用意
- インフレ低下にはある程度の期間経済成長がトレンドを下回り、労働市場が軟化する必要
- 物価安定の回復が不可欠
- 今回の会合で利上げ一時停止は決定されず
- 「追加引き締めが適切となる可能性」との文言削除、意味のある変更
- スタッフ予測は政策立案者とは独立したもの、スタッフは概ね緩やかな景気後退を予測
- スタッフ予想は3月予想とほぼ同じだった
- 債務上限問題は財政問題であり、議会が対処すること
- 債務上限を遅滞なく引き上げることが不可欠
- 債務支払い不能の場合、FRBが経済を守ることができると期待すべきでない
- 今日の金融政策決定において、債務上限問題はリスクとして一部から提起されたが、重要でなかった
- 多くの銀行が流動性に注目している
- 金融安定化ツールと金融政策ツールはうまく連携して機能する
- 様々な種類の銀行を有することは健全
- 今後の利上げの必要性に代替する信用収縮の度合いを予測するのは困難
- どの程度堅固な政策が必要となるか継続的に会合ごとに評価
- 信用の逼迫で評価が複雑になり、不確実性が増大
- 政策が十分に制約的か継続的に評価
- 十分に制約的な水準に達したか確信を持って言うことはできない
- 6月の会合で再検証
- 十分に制約的な水準に達したか宣言するには一段のデータが必要
- インフレ抑制に向け、金利が十分抑制的な状態に到達した後、しばらくその水準にとどめることを試みている
- 十分な利上げを行わないリスクと経済活動を過度に減速させるリスクをバランスさせる必要ある
- 今回の利上げと声明文の変更は、そのバランスをとるための正しい方法と考える
- 適切な金利水準を検証するためのプロセスを「継続中」
- 金融政策はタイト、実質金利は2%前後で中立金利を上回る
- 金利は十分に抑制的な水準にある可能性、大きく外れる可能性はない
- 2%目標の達成は時間がかかり、スムーズにはいかない見通し
- 当面、この金利水準を維持する必要ある
- 賃金は依然として長期的に2%のインフレ率と整合するレベルを超えている
- 今、われわれはインフレを抑えることに集中する必要がある
- 労働市場は非常にタイトな状態が続いており、求人数は依然として極めて高い水準にある
- 確証はないが、失業率の大幅な上昇を伴わずに労働市場を鎮静化することは可能
- そうした結果は史上に例がないことには同意
- 景気後退回避の可能性、景気後退入りの可能性より高い
- もし景気後退に陥るなら、緩やかであることを望む
- 賃金がインフレの主要因だとは考えていない
- 現在、および将来的に特に注目するのは信用の引き締まり状況
- 政策スタンスが十分に制約的か判断に信用収縮を考慮する必要
- インフレ低下に時間がかかるというわれわれの見解を踏まえると、利下げは適切でない
- 大手銀行の預金フローは安定化した
- 債務不履行がもたらす損害から、FRBは経済と金融システムを守ることはできない
- 3銀行が3月上旬のストレスの中心にあったが、現在は全て解決された
- 銀行システムを注意深く監視し続け、重要な形で意思決定に反映
- 今回の会合で利上げに極めて強い支持
- 始まりよりも終わりに近いとの感覚が出ている
- データを見て慎重に判断する余裕がある
- シリコンバレー銀行の取り付け問題のスピードを監督や規制に反映させる必要
- 大手行に対する監督と規制を強化する必要があるのは明らか
ということでこの発言内容をみると、ハト派とかタカ派とかの問題ではなく、あきらかに事実に基づいた発言をしているということがわかります。
つまり、今回はFRBのパフォーマンスというよりかはFRBの真意、本心を述べたもの
のように聞こえ、個人的には非常にアグリーできた内容でした。
※FRBも効果があらわれてきて比較的、楽になったのではないかと思います。。
経済イベント(経済指標)
米経済の過去のイベントを時系列に並べて下記に示しております。
過去の指標からながめていくとなんとなく米経済全体の流れが見え、最新ニュースの意味がより深く理解できるようになります。
<過去分>
来週もイベントです。。CPI(消費者物価指数)です。。
あれ?予想は横ばいですね。
最後に
以上、キートンのウィークリー米国株ニュース 230506
ということでお伝えしました。
いかがでしたでしょうか。
FOMCや銀行株不安でやきもきしていた一週間でしたが、これが一気に晴れたと思います。
ただ、個人的には正直、原油が下落したのが痛いです。コモディティ恐るべし。。
ということで来週も張り切ってまいりましょう!!
株って勉強すればするほど、ほんと楽しいものですね。
それでは今日はこのへんで
みなさんの投資ライフにお役に立てれば幸いです。
本日もご覧いただきありがとうございました。
では、また!(^-^)/
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